IBTA(国際脳腫瘍ネットワーク)月刊ニュースレター 2024年11-12月号を、JAMT(日本癌医療翻訳アソシエイツ)の皆様に和訳していただきました。ぜひご覧ください。
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目次
原文:https://us8.campaign-archive.com/?u=9487f42621af3144e7c7ddc6e&id=e795d4d2ea
季節のご挨拶 !
IBTAを代表し、読者の皆様や同僚の皆様が楽しいホリデーシーズンを過ごされ、健康で平和な新年を迎えられることをお祈り申し上げます。皆様がどのような休暇を過ごされるにせよ、この休暇が皆様と皆様の大切な方々にとって平和な時となりますようお祈り申し上げます。
IBTAが発行する脳腫瘍専門誌の2024/2025年世界版が発行され、オンラインで閲覧できるようになりました。今年で13年目を迎える『Brain Tumour』は、国際的な脳腫瘍コミュニティに深く入り込み、刺激的で示唆に富む記事を厳選してお届けするユニークな出版物です。無料で配布される10,000部の印刷版は、100カ国以上の読者に送られ、国際的な神経腫瘍学および癌学会でも入手可能です。雑誌のハードコピーは1月初旬に購読者に発送される予定です。
今年の132ページの雑誌は、第5回 Biennial World Summit of Brain Tumour Patient Advocates(隔年開催)の報告や、International Patient Advocacy Symposium on Brain Metastases の報告など、世界中の脳腫瘍コミュニティのニュースが満載されています。また、ガーナとウガンダの脳腫瘍患者組織、介護者の視点、次世代の脳腫瘍研究者の育成、がん探知犬、啓発活動、集束超音波治療に関する記事など、多くの記事が掲載されています。
Brain Tumour誌(無料)をご希望の方は、こちらをクリックしてください。IBTAとその活動の詳細については、こちらのウェブサイトをご覧ください。
アジア太平洋、サハラ以南のアフリカ、北米、東欧、西欧の18カ国から集まった28の主要な脳腫瘍患者擁護団体および介護者擁護団体は、「脳腫瘍患者権利憲章」の枠組みにおける脳腫瘍患者とその介護者のアンメットニーズについて、Neuro-Oncology Practice誌に共同執筆した論文を発表した。国際脳腫瘍ネットワーク(IBTA)により執筆された本論文は、世界中で脳腫瘍の治療、ケア、サポートにおける著しい不平等が続いていることを強調している。患者の権利という観点からこれらのアンメットニーズを特定し、対処することは、不平等を是正し、脳腫瘍とともに生きる人々の転帰を改善するために極めて重要である。共著者らは、このレビューの中で専門家としての意見を述べ、異なる国や文化圏における脳腫瘍ケアや、地理的な違いを超えて繰り返し指摘されるいくつかの課題について考察している。レビューの結論は以下の通りである。「The Brain Tumour Patients' Charter of Rights(脳腫瘍患者権利憲章)に示された意欲的な目標は、実際に達成されれば、国際的な脳腫瘍患者・介護者コミュニティのアンメットニーズの多くを満たす可能性があり、その結果、脳腫瘍患者・介護者の生活の質を向上させることができる」。本論文は、Neuro-Oncology Practice誌のEditor's Choiceに選ばれた。
The Brain Tumour Patients' Charter of Rights(脳腫瘍患者権利憲章)は、脳腫瘍を患う成人および小児の健康とQOL(生活の質)において、可能な限り最良の結果を達成することを支援するために存在する。この憲章は、質の高い基準、政策、診療が発展、監視、提供されるための理想的な目標を示すものである。 この憲章は、マルチステークホルダーによる協力的かつ反復的なプロセスを経て作成され、2020年にIBTAと支援団体(約90団体)によって発表された。この憲章はこれまで14カ国語(カタロニア語、繁体字中国語、簡体字中国語、デンマーク語、フランス語、ドイツ語、ギリシャ語、イタリア語、日本語、ポーランド語、ポルトガル語、スペイン語、スウェーデン語、ウルドゥー語)で提供されてきた。この度、チェコの脳腫瘍擁護団体ブレインチェコとその創設者アンナ・ベランコヴァ氏の尽力により、本憲章がこちらのチェコ語でも利用できるようになりました。
2024年10月26日、ガーナ脳腫瘍基金(GBTF)が米国テキサス州ヒューストンでの晩餐会で発足した。この団体は、前頭葉腫瘍と診断されたマーケット・インテリジェンスの専門家、Dzidzo Dei-Tutu氏によって設立された。ガーナ在住の神経外科医で、サハラ以南アフリカ神経腫瘍学会(SNOSSA)の創設者の一人であるTeddy Totimeh医師は、ガーナ脳腫瘍財団と協力して、ガーナの脳腫瘍患者の脳腫瘍手術を促進する。GBTFは、恵まれない人々のための脳腫瘍手術に資金を提供し、ガーナ社会における脳外科分野の最先端手術技術を発展させることに専念する主要な団体となることを目指している。全国的な擁護団体であるGBTFは、脳腫瘍の研究資金を提供し、患者、介護者、そしてその愛する人々に情報と教育を提供することに尽力している。設立以来、GBTFはその目的を達成するため、舞台裏で熱心に活動してきた。詳細はこちら GBTFに関する特集記事は、今年のBrain Tumour誌にも掲載されています。詳細はこちら
ボラシデニブ(ボラニゴ)の INDIGO 第 3 相試験データの更新が、テキサス州ヒューストンで開催された 2024 年神経腫瘍学会年次総会で発表され、IDH1/2 変異型びまん性神経膠腫患者において、ボラシデニブが許容できる毒性プロ ファイルで高い有効性を示し続けていることが報告された。さらに、ボラシデニブを投与された評価可能な患者(n=167)は、ボラシデニブを投与されなかった患者(n=163)よりも発作率が低かった。 またボラシデニブは、プラセボ投与群に比べて腫瘍を縮小させることも示された。ニューヨークのMemorial Sloan Kettering Cancer Centerの主任研究者Ingo K Mellinghoff医師は次のように述べた「要約すると、6カ月間の追加追跡調査において、ボラセデニブは明らかな有効性を示し、PFS(無増悪生存期間)の延長と腫瘍容積の減少(プラセボと比較)が認められた。新たな副作用は認められなかった」。詳細はこちら
米国のメイヨークリニックは、新たに膠芽腫と診断された高齢の患者において、QOL(生活の質)を維持しながら全生存期間を改善できる可能性のある革新的な治療方法の結果を発表した。メイヨークリニックの第2相単群試験の結果が、Lancet Oncology誌に掲載された。研究チームは、世界保健機関(WHO)グレード4の膠芽腫と新たに診断された65歳以上の患者を対象に、高度な画像診断技術を取り入れた短時間コースの低分割陽子線治療の使用を調査した。その結果、参加者の56%が12カ月後も生存し、全生存期間中央値は13.1カ月であった。主任研究者のSujay Vora医学博士は次のように述べた「高齢者を対象とした先行第3相試験の生存期間中央値がわずか6〜9カ月であったことと比較すると、この結果は有望です」。治療は従来の3〜6週間ではなく、1〜2週間で終了した。 現在、より大規模な無作為化臨床試験がメイヨークリニックで進行中である。 詳細はこちら
World Neurosurgery誌に「高齢膠芽腫患者における緩和ケアの進化する役割」に関する論文が掲載された。この総説は次のように報告している「緩和ケアを含む集学的アプローチは、治療結果とQOL(生活の質)を改善するために推奨される。しかし、治癒可能な治療選択肢がなく、症状負荷が大きいにもかかわらず、緩和ケアが集学的チームに一貫して含まれていないことが多い。GBM患者の緩和ケアのニーズは複雑であり、この分野で発表されているエビデンスは限られている。それにもかかわらず、GBM患者のニーズは、他の一般的ながんと診断された患者や非悪性慢性神経疾患患者のニーズと類似している。神経外科治療中のGBM高齢者の管理に緩和ケアを統合することは、彼ら特有のニーズに対処し、彼らのQOL(生活の質)を向上させるために極めて重要である」。
Brain Tumor Consortium for Africa (BTCA) による論文がNeuroOncology Advances誌に掲載された。同団体は、脳腫瘍と中枢神経系腫瘍の診断、ならびに治療と研究の改善を目的として、専門家を集め2023年に設立された。この論文の要点は、診断と治療のズレに対処することに焦点を当て(治療強化のための協調的アプローチの採用)、アフリカにおける脳腫瘍治療に関する公共政策への情報提供および意識向上を目的としています。詳細はこちら
2024年神経腫瘍学会年次総会の最新抄録は、低悪性度神経膠腫における放射線療法とテモゾロミドの併用を調査している第3相E3FO5試験に焦点を当てている。この試験では、低悪性度神経膠腫患者172人を10年以上追跡した。調査を主導したバージニア大学のDavid Schiffi医師は、「10年生存率は、テモゾロミド化学療法と放射線療法との併用療法では70%であったのに対し、初回治療としての放射線療法単独では47%であった。これまで、テモゾロミドがグレード2の神経膠腫の全生存率を改善するという説得力のある証拠が得られていなかったため、この発見は重要である」と述べた。本試験では、放射線療法単独で治療された被験者と比較して、テモゾロミド+放射線療法で治療された被験者でグレード3以上の毒性が多くみられたが、併用療法の毒性はテモゾロミドの過去の研究と一致していることが明らかにされた。Schiffi医師は、「重要なことに、テモゾロミドの追加による生存利益の大きさは乏突起膠腫および星細胞腫で同程度であった」と述べた。詳細はこちらとこちら
統計上、膠芽腫と診断されるのは女性よりも男性の方が多い。今回、米国ウィスコンシン大学マディソン校の研究者らは、人工知能(AI)を用いて、膠芽腫の悪性度などの側面から、リスク因子とその男女間の違いを明らかにすることに成功した。放射線学および生体医工学のPallavi Tiwari教授らは、それぞれの性別に強く関連する、より悪性度の高い腫瘍の危険因子を特定できるAIモデルを開発した。このモデルはまた、男女ともに予後が悪いと思われる腫瘍の特徴を特定することもできた。同研究チームは、論文(Science Advances誌掲載)の中で次のように結論づけている「HGG(高悪性度膠腫)の男性患者と女性患者を別々に学習した、ルーチンのH&E染色スライドを用いた端対端深層学習アプローチにより、生存に関連するTME(腫瘍微小環境)の性特異的な病理組織学的属性を特定し、最終的には患者中心の予後リスク評価モデルを構築できる可能性がある」。 詳細はこちら
カナダのユニティ・ヘルス・トロント、セント・マイケルズ病院の研究者は、髄膜腫の患者を 対象に、患者中心の QOL(生活の質) アンケート「MQoL-Q」の改善のために、オンライン調査への 参加を呼びかけている。調査参加者は 18 歳以上で、1) 髄膜腫腫瘍と診断されたことがある、2) 過去 10 年以内に髄膜腫の外科的切除または神経腫瘍学的介入(放射線など)を受けていること。調査および詳細情報については、https://redcap.link/jvsdsqiv。調査は約 25 分から 1 時間で完了する。髄膜腫患者の重要な視点と経験によって、髄膜腫が患者の生活に与える影響を正確に把握するのに役立つ。詳細については、braintumors@smh.ca(セント・マイケルズ病院は、この電子メール アドレスを使用する場合、機密情報が通信に含まれないようお願いしています)の研究コー ディネーターまでご連絡ください。
Cellular and Molecular Immunology誌に掲載されたオープンアクセスレビューの共著者らは、「現在の免疫療法戦略の詳細な概要を示し、GBMにおける免疫療法抵抗性の根底にある課題と潜在的な分子機序について論じている」。このレビューはまた、GBMにおける免疫療法耐性を克服する戦略に関する詳細な議論も提供しており、おそらく併用療法が必要となるだろう。共著者らは次のように結論づけている「全体として、多くの障害にもかかわらず、免疫療法は依然としてGBMに対する最も有望な治療アプローチの1つであり、GBM腫瘍を『加熱』することを目的とした新規の併用療法戦略を開発することで、免疫療法耐性を克服できるかもしれない」。詳細はこちら
様々ながん種における経済毒性(FT)の影響をより理解するために、研究者チームは、2020年から2022年までに膠芽腫(GBM)のために開頭手術を受けた患者を対象としたレトロスペクティブな単一施設研究について報告した。Journal of Neuro-Oncology誌に発表された結果によると、対象に含まれたGBM患者74人のうち、44%が経済毒性の基準を満たしていた。平均不良債権額は7,476.76ドルであった。この研究では、術後経済毒性を示すまでの平均期間は約127日であった。研究の結論は以下の通りである「膠芽腫患者はFTを経験するリスクが高いが、我々の研究では全生存期間への有意な影響は認められなかった。FTが患者の転帰に与える影響を理解するためには、より大規模な研究が必要である」。詳細はこちら
Brain Tumour Research-Novel Therapeutics Accelerator (BTR-NTA)は、体系的な評価を通じて治療薬開発のリスクを軽減するため、独立した専門家によるガイダンスを提供する国際的な加速プログラムです。BTR-NTAは、脳腫瘍患者を対象としたあらゆるタイプの治療(薬物送送達プラットフォームやデバイスを含む)を開発する学術および企業の研究者からの申請を歓迎します。BTR-NTAの審査の一環として、参加者は国際的な学際的委員会から最大240時間の専門的助言を受けることができる。Brain Tumour Research社からの資金援助により、BTR-NTAプログラムは学術目的の申請者は無料、産業界の申請者はわずかな費用で利用できる。 BTR-NTAプログラムの詳細および事前申請書のダウンロードは、BTR-NTAウェブサイトをご覧ください。事前申請は2025年1月31日(金)に締め切られます。あなたの脳腫瘍治療がBTR-NTAの審査からどのような恩恵を受けられるかについてのご相談は、Charlotte Aitken医師までEメールにてご連絡ください。charlotte.aitken@tessajowellbcm.org
米国食品医薬品局(FDA)は、標的治療薬ボラニゴ(ボラシデニブ)の投与対象となる脳腫瘍患者を特定するためのコンパニオン診断薬を承認した。診断薬であるIon Torrent Oncomine Dx Target Testは、1つの検体から複数の治療に対するバイオマーカー結果を提供する。この検査はまた、患者を適切な標的療法に適合させるのに役立つ。 FDAは、第3相INDIGO試験の結果に基づき、IDH変異型、グレード2の星細胞腫または乏突起膠腫の12歳以上の脳腫瘍患者に対する治療薬としてボラニゴを承認した。詳細はこちら
標的治療選択のための髄膜腫の分子検査に関する欧州神経腫瘍学会(EANO)のガイドラインが、Neuro-Oncology誌に承認原稿として掲載された。本ガイドラインの著者は、「相同組換え修復欠損(HRD)、ゲノムコピー数変異、DNAメチル化クラス、および複合遺伝子発現プロファイルと同様に、広範な分子変化およびマーカーの予測的役割に関するエビデンス」をレビューしていると説明している。著者らはさらに、この評価に期待していることは、「臨床診療や臨床試験における標的治療選択の指針となり、さらなる研究が必要な領域を浮き彫りにする」と述べている。詳細はこちら
IDH 変異型 WHO CNS グレード 2 および 3 のびまん性神経膠腫に対する標的描出と放射線治療のガイドラインが発表された。欧州放射線治療腫瘍学会(ESTRO)と欧州神経腫瘍学会(EANO)は、本ガイドラインの中で、IDH 変異型グレード 2 および 3 のびまん性神経膠腫は全生存期間が長く、臨床管理は病勢コントロールと神経機能維持のバランスがとれていることを強調している。放射線目標値と治療線量に関する推奨も含まれている。 詳細はこちら
Novocureは、米国食品医薬品局(FDA)が、膠芽腫(GBM)成人患者の治療に使用するOptune Gio®用の新しいヘッドフレキシブル電極(HFE)トランスデューサアレイを承認したと発表した。新しいHFEアレイは、現在のOptune Gioアレイで使用されているセラミックディスクの代わりに可撓性高分子材料を利用しており、3分の1の軽量化と50%の薄型化を実現している。Novocure社によると、米国のOptune Gioユーザーは、管理された移行計画を通じて2025年上半期中に新しいHFEアレイに移行する計画だという。詳細はこちら(同社プレスリリース)とこちら。
Orbus Therapeutics, Inc.が発表したプレスリリースの中で、同社は「343人の患者を対象としたintention-to-treat集団において、主要評価項目である全生存期間(OS)は統計学的に有意ではなかった」ものの、再発したグレード3のIDH変異星細胞腫患者194人のサブセットには期待できるニュースがあったことを確認した。STELLAR第3相臨床試験でエフロルニチンとロムスチンの併用療法を受けたこのサブセットの患者は、全生存期間中央値が34.9カ月であったのに対し、ロムスチン単独療法群では23.5カ月であった。同試験は次のように報告している。「PFSは相関するベネフィットを示し、エフロルニチンとロムスチンの併用群で15.8カ月、ロムスチン単独群で7.2カ月であった。同試験はさらに次のように報告している。「エフロルニチンとロムスチンの併用療法は一般的に忍容性が高かった。グレード3以上の治療で最も多くみられた関連性のある有害事象は、骨髄抑制および聴覚障害に関係するものであった」。詳細はこちら(同社プレスリリース)とこちら。
Alpheus Medical社は、再発性または難治性の高悪性度神経膠腫患者の癌細胞を標的とし、死滅させるために低強度拡散超音波 (LIDU) と経口5-アミノレブリン酸 (5-ALA) を組み合わせた外来で実施可能な非侵襲的超音波療法 (SDT) を用いた第1/2相臨床試験から良好な結果が得られたことを発表した。本試験の主な結果は、全生存期間(OS)中央値:15.7カ月対従来の6〜8カ月、無増悪生存期間(PFS)中央値:5.5カ月対従来の1.8カ月であった。 同試験では、「治療関連死、重篤な有害事象(SAE)、期間限定毒性(DuLT)は認められなかった」と、報告されている。同社のプレスリリースによると、2025年に米国内の複数の施設で無作為化比較試験を開始する予定である。詳細はこちら(同社プレスリリース)。
2025年6月18日〜20日にロンドンで開催されるBNOS年次学術集会に参加するために、低・中所得国で働く医療専門家から最大2000ポンドの奨学金を申請することができます。会議の前後に英国の臨床チームと時間を過ごすために、合格者にはさらに1000ポンドが提供されます。BNOSは、潜在的な受入機関との接続を促進するのに役立ちます。競争的なプロセスを通じて利用可能な2つの奨学金があり、一連の基準に対して採点されます。
BNOSは、英国で最も学際的な神経腫瘍学の学術会議を毎年開催しています。現在、出席者は主に英国の開業医と、招待された国際的な発表者で構成されています。脳腫瘍患者の治療とケアは、英国だけでなく世界でも課題となっています。世界的な医療提供の改善を支援するためにできることは多くあり、協力することですべてのパートナーに利益をもたらすことができるという認識が高まっています。 この奨学金は、ビザ、渡航費、BNOSカンファレンスへの割引料金での登録、宿泊費に充てられます。ビザ取得のためのサポートレターを提供することも可能です。 申請者の課題と可能な解決策について、カンファレンスで短いプレゼンテーションの枠を設けることもできます。合格者は、カンファレンス終了後、奨学金支給が実務に与えた影響についてレポートを提出することが期待されます。応募締め切りは2025年1月31日(金)。詳細は https://www.bnos.org.uk/bnos-global-neuro-oncology-bursary/ をご覧ください。
The European School of Oncology (ESO)は、2025年5月8日~11日にクロアチアのザグレブで開催されるImproving Cancer Outcomes and Leadership courseの申し込み受付を開始することを発表した。
この Improving Cancer Outcomes and Leadership course は、欧州全域におけるがん転帰の不平等という難題に取り組むことを目的とし、中堅のがん医療専門家(あらゆる分野)、業界専門家、患者支援者、規制当局者が、それぞれの地域におけるケアの質と患者転帰を向上させるための戦略立案、応用医療研究、実施戦略、変更管理に不可欠な技術を身につけることを目的としています。コースの主な内容は次のとおりです。
・第一線で活躍する専門家による講義
・リーダーシップ開発に焦点を当てた対話型ワークショップ
・さまざまなキャリア課題に応じた相談窓口
・がん治療成績向上に向けた取り組みを披露し、貴重なフィードバックを得るためのプロジェクトプレゼンテーションの機会
・仲間やリーダーとつながるネットワーク形成の機会
詳細情報、申込書へのリンク、全プログラムはこちらからご覧いただけます。ご質問やお問い合わせは、イベント主催者までご連絡ください: Corinne Hall: chall@eso.net および Dolores Knupfer: dknupfer@eso.net までご連絡ください。
2025年
2月
2025年2月6日
ロンドン、英国
5月
Improving Cancer Outcomes and Leadership Course (European School of Oncology–ESO)
ブロック1–2025年3月27日からの事前オンライン学習セッション
ブロック2–2025年5月8日から11日までの3日間の対面イベント
ザグレブ、クロアチア
NMNシンポジウム (Nuclear Medicine Meets NeuroOncology)
2025年5月9~10日
ウィーン、オーストリア
2025年5月15~17日
サンディエゴ、カリフォルニア州
2025年5月17~18日
クライストチャーチ、ニュージーランド
2025年5月26日~6月1日
上海、中国
2025年5月28~30日
ダーラム、ノースカロライナ州、米国
6月
2025年6月18~20日
ロンドン、英国
10月
European Association of NeuroOncology (EANO) 20th Meeting and Educational Day
2025年10月16~19日
プラハ、チェコ共和国
11月
Society for NeuroOncology (SNO) およびWorld Federation of NeuroOncology (WFNOS)
2025年11月19~23日
ハワイ州、ホノルル
2025年または 2026 年に、患者支援、脳腫瘍支援イベントや学術会議を(対面、バーチャル問わず)開催予定の方、またはご存じの方、上記リストの予定変更がある場合、kathy@theibta.org までメールでお知らせください。
また 、IBTA ウェブサイトの会議ページで今後の科学会議やイベントの最新情報を入手することもできます。
国際脳腫瘍ネットワーク(The International Brain Tumour Alliance:IBTA)は 2005 年に設立されました。各国の脳腫瘍患者や介護者を代表する支援、提唱、情報グループのネットワークであり、脳腫瘍の分野で活躍する研究者、科学者、臨床医、医療関係者も参加しています。詳細は www.theibta.org をご覧ください。
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翻訳: 三宅 久美子
監修: 夏目 敦至/名古屋大学未来社会創造機構・特任教授
河村病院・脳神経外科・部長
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