私は2歳の時に脳腫瘍を発症し、手術しました。
27歳の時に仕事の手順が覚えづらく、ミスが多かったことから、専門病院を受診しました。様々な検査を行い、「高次脳機能障害」と診断されました。
主治医からは、2歳の脳腫瘍の手術の後遺症であると言われました。
「高次脳機能障害」は外見からすると普通に見えますが、社会生活においては、色々と支障が出てくる病気です。
私の場合、複数の事を同時に行いにくい「遂行機能障害」があります。
一度に複数の事を言われると、忘れることが多いのでメモ帳やペンなどの筆記用具やスマートフォンのメモアプリは私の必需品です。小まめにメモをするようにしています。
通院しながら、働き続けるために「就労移行支援事業所」に通所することにしました。
「就労移行支援事業所」は2年という利用期間の定めがあります。その中で訓練を通して、仕事でどのように障害が出やすいのか知り自己理解をして、就職活動をしていく場所です。
私はハローワークに登録して、障害者枠で障害をオープンにして就職活動をしました。仕事において障害が出やすいからです。中には障害をクローズにして就職活動されている方もいらっしゃいます。
障害者枠の求人では、面接で障害について必ず聞かれるので、自分で説明できるように資料作成を行い、面接練習をしてきました。
求人応募した先方から「トライアル雇用」を勧められ、面接をしていただき、採用が決まりました。現在トライアル雇用で働いています。
トライアル雇用は、半年間(場合によっては3カ月)試用期間があり、その後、本採用となるシステムです。今はたくさん覚えることがありますが、小まめにメモを取り、忘れないように仕事をしています。
先方に「トライアル雇用」を勧められて、働き方は多様であること、就労移行支援事業所のスタッフと共に就職活動をして採用が決まったこともあり、人との繋がりは大切にしていきたいと改めて思いました。
JBTAの患者・家族交流会があることで、同じ悩みを抱えた仲間と情報収集ができる場でもあるので、今後も積極的に参加していきたいです。
(園田彩夏、患者本人)
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